実験・3分間で歯垢はどこまで除去できるか?【電動磨き】

コラム230603
石塚歯科医院院長
院長

こんにちは、大和市鶴間駅西口すぐの歯医者、石塚歯科医院 院長・石塚です。今回は歯磨き実験を行います。

実験・3分間で歯垢はどこまで除去できるか?【電動磨き】

「3分歯磨きを行いましょう」というフレーズ、どこかで聞いたことがありませんか?
本当に3分間で歯垢は取り除けるのでしょうか?
3分間歯磨きをしたらどこまできれいになるでしょうか?
そこで今回は3分間で歯垢はどこまで除去できるか実験を行います。

実験・3分間で歯垢はどこまで除去できるか?【電動磨き】

今回の記事はこんな方にお勧めです

  • 毎日約3分位歯磨きを実施している方
  • 歯磨きでどの程度歯垢が取り除けているのか気になる方

今回の記事を読むとわかること

  • 3分間の歯磨きである程度は歯垢が取り除ける
  • 歯ブラシだけでは歯垢が残る箇所

実験条件【電動磨き編】

以下の条件で実験を行いました。

被験者

40代女性

使用器具

市販の電動歯ブラシを用いました。
また、純粋な歯磨きによる歯垢除去を知るため、歯磨き粉は使用しませんでした。

電動歯ブラシを使用

歯磨き時間

3分間計測して歯磨きを行いました。
偏りなく、また無駄な動作を省くように上下顎の唇側(歯の表側)・頬側(歯のホホ側)・舌側で一筆書きのように各部位40秒ブラッシングを行いました。

一筆書きを書くような順番で歯を磨く
一筆書きを書くような順番で歯を磨く

また、上下咬合面を10秒ブラッシングし、合計3分間行いました。

上下咬合面を10秒ブラッシング
上下咬合面を10秒ブラッシング

あわせて読みたい歯磨きの方法を徹底解説【虫歯予防デーに向けて】

歯垢除去の確認方法

3分間の歯磨き終了後、口をゆすぎ、歯垢染色液を用いて確認しました。

あわせて読みたい自宅で歯垢染色液を使う方法と注意点6つ

歯磨き実験の回数

1回では実験の評価が不十分と考えたため、一日の推奨歯磨き回数である3回行いました。

実験条件のまとめ

被験者 40代女性
使用器具 普通の硬さの電動歯ブラシ
歯磨き粉は使用しない
歯磨き時間 計3分間
歯垢除去の確認方法 歯垢染色液を用いて確認
実験回数 3回

実験結果

1回目全体

全体的に歯垢はよく除去されています。

1回目・全体
1回目・全体

各部位を拡大して見てみましょう。

1回目・正面

きれいに磨けています。

1回目・正面
1回目・正面

1回目・上顎

きれいに磨けています。

1回目・上顎
1回目・上顎

1回目・下顎

きれいに磨けています。

1回目・下顎
1回目・下顎

1回目・右側

奥歯に少し歯垢が残っています。特に下顎の奥歯の歯頸部(歯と歯肉の境界線)に歯垢が残っています。

1回目・右側
1回目・右側
1回目・側右磨き残し
1回目・右側磨き残し

1回目・左側

奥歯の歯頸部(歯と歯肉の境界線)に歯垢が残っています。

1回目・左側
1回目・左側
1回目・左側磨き残し
1回目・左側磨き残し

2回目全体

全体的に歯垢はよく除去されています。

2回目・全体
2回目・全体

各部位を拡大して見てみましょう。

2回目・正面

きれいに磨けています。

2回目・正面
2回目・正面

2回目・上顎

きれいに磨けています。

2回目・上顎
2回目・上顎

2回目・下顎

きれいに磨けています。

2回目・下顎
2回目・下顎

2回目・右側

奥歯に少し歯垢が残っています。特に下顎の奥歯の歯頸部(歯と歯肉の境界線)に歯垢が残っています。

2回目・右側
1回目・右側
2回目・右側磨き残し
2回目・右側磨き残し

2回目・左側

歯頸部(歯と歯肉の境界線)に歯垢が残っています。

2回目・左側
2回目・左
2回目・左側磨き残し
2回目・左側磨き残し

3回目全体

全体的に歯垢はよく除去されています。

3回目・全体
3回目・全体

各部位を拡大して見てみましょう。

3回目・正面

きれいに磨けています。

3回目・正面
3回目・正面

3回目・上顎

きれいに磨けています。

3回目・上顎
3回目・上顎

3回目・下顎

きれいに磨けています。

3回目・下顎
3回目・下顎

3回目・右側

きれいに磨けています。

3回目・右側
3回目・右側

3回目・左側

歯頸部(歯と歯肉の境界線)に歯垢が残っています。

3回目・左側
3回目・左側
3回目・左側磨き残し
3回目・左側磨き残し

3回の実験まとめ

3分間の歯磨きで概ね歯垢は取り除けています。これには無駄な動きをしない「一筆書き」のように磨く方法の効果が大きかったようです。
しかし、歯頸部(歯と歯肉の境界線)、でこぼこした歯面や歯列は磨き残しが散見されました。

更に歯垢を取り除く方法

歯頸部(歯と歯肉の境界線)、でこぼこした歯面や歯列の歯垢を取り除くには、ブラッシング時間をただ長くするだけでは非効率です。
タフトブラシを用いてピンポイントでブラッシングをした方が簡単で効果的に歯垢を取り除けます。

タフトブラシで歯垢除去
タフトブラシで歯垢除去

あわせて読みたいいい歯の日に知っておきたい!タフトブラシで歯をケアする方法

実験を通して改めてわかったこと

今回3分間のブラッシング実験を行ってみて、3分間で概ね歯垢は取り除けることがわかりました。
しかし、

  • 歯頸部(歯と歯肉の境界線)
  • でこぼこしている歯面や歯列

については、3回とも磨き残しがありました。
この結果から、細かい部分の清掃を含めると3分間では不十分であることがわかりました。
タフトブラシやデンタルフロスでの清掃も追加すると良いでしょう。

実験を通して改めてわかったこと

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