歯の神経を抜く治療の前に知っておきたい歯の寿命との関係

コラム191206
石塚歯科医院院長
院長

こんにちは、大和市鶴間駅西口すぐの歯医者、石塚歯科医院 院長・石塚です。今回は歯の神経の治療と歯の寿命の関係について取り上げます。

歯の神経を抜く治療の前に知っておきたい歯の寿命との関係

歯の痛みを感じて歯医者に行ったら、虫歯が深く進行していて神経を抜いた方がいいと言われた経験はありませんか?
突然「神経を抜く」と言われたら驚いてしまいますよね。そこで今回は歯の神経の治療と歯の寿命の関係性についてご説明します。

歯の神経を抜く治療の前に知っておきたい歯の寿命との関係

今回の記事はこんな方にお勧めです

  • 歯がずきずき痛む方
  • 歯科医院で歯の神経の治療が必要と言われた方
  • 歯の神経の治療について情報をお探しの方

今回の記事でわかること

  • 歯の神経の役割
  • 成長段階別のお子さんの歯ぎしりの症状
  • お子さんが歯ぎしりをする原因

歯の神経を抜くってどういうこと?

歯医者でよく聞く「歯の神経を抜く」というフレーズ。これをわかりやすく説明するためには、まず虫歯の進行について知っておく必要があります。

虫歯が進行すると・・・

虫歯治療

虫歯が進行して歯の神経組織(歯髄)まで達してしまうと、激しい痛みを感じることがあります。虫歯の進行は不可逆的ですので、進行してから元の健康な歯牙に戻ることはありません。

しかし激しい痛みを感じたままでは日常生活を送ることもままならなくなります。
そのため、痛みを解消するため歯髄除去治療が必要になるのです。

歯の神経の治療

歯の神経を抜く治療の前に知っておきたい歯の寿命との関係

痛みを解消するには虫歯菌に感染した部分の神経組織を治療します。簡単に言うと、細菌感染した歯髄を除去する処置を施します。これがいわゆる「歯の神経を抜く」治療です。歯科用語では「抜髄」と呼ばれています。
そして抜髄を含む歯の神経組織に関する一連の治療を「根管治療」と呼びます。

あわせて読みたいなぜ根管治療が必要なのか?

歯髄の役割・機能

実際にご自身の目で見る機会がほとんどないため、歯髄がどのような役割を果たしているのかはご存知ない方が多いのではないでしょうか。
歯髄には歯の神経があるだけでなく、血管が通っているので、以下のような機能があります。

以上のように、歯髄には歯が健康でいるための大切な機能があるのです。

歯の神経を抜くとどうなるの?

歯の神経を抜くとどうなるの?

歯の神経を治療するということは、言い換えれば血管も含めた歯髄全体を取り除くことになります。そのため、本来供給されるはずの酸素や栄養が歯に供給されなくなります。
歯の形は残っていますが、健康な歯と比べると脆くなってしまうのです。
このような歯髄がない歯を歯科用語では「失活歯」と呼びます。

失活歯を例えるなら枯れた木

神経を抜いた歯はもろい
神経を抜いた歯はもろい

失活歯がどんな状態になるかは木で例えるとわかりやすいでしょう。

健康な歯

木は根から水分や栄養を吸収し、それを木全体に行き渡らせています。これが健康な歯です。

失活歯

根から水分や栄養を吸収できなくなると、木は枯れてしまい、木そのものの形状は残っていても枝が折れやすくなったり、樹皮がはがれやすくなったりしてしまいます。これが失活歯にあてはまります。

失活歯の問題点

歯が失活すると、歯が欠けたり、折れやすくなったりします。
これは固い物を食べた時に限らず、上下顎をかみ合わせた拍子で歯が欠けたり、柔らかい物を咀嚼している時にも歯が欠ける可能性があります。
一度失活した歯は常に折れたり、欠けたりする危険性と隣り合わせです。

失活歯の問題点

歯髄を残すかどうかの判断は難しい

歯科医師の立場から言うと、歯髄を残すかどうかの判断を下すのはとても難しいのです。
というのも、歯髄をなるべく残した方がいいのは明らかですが、痛みが強く虫歯が深く進行していたら抜髄を行わなければ痛みが消えることはない、いわば相反する事象でどちらが患者さんのためにベストな治療かを常に考えています。

歯髄を残すかどうかの判断は難しい

必要な処置だけ行う治療方針

必要な処置だけ行う治療方針

当院では基本的にMinimal Intervention(ミニマルインターベンション:悪い部分を治療する最小限の侵襲治療法)という考えに基づき、できるだけ歯髄を残す方針で治療法をご提案しています。

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神経を抜くと判断した症例

先に述べた最小限の侵襲治療法で全て解決できれば良いのですが、患者さんの症状は千差万別です。そこで、当院が考える「本当に抜髄が必要」な症例を順を追ってご報告しましょう。

来院時の問診

まずは問診を行い、症状を伺いました。

石塚歯科医院院長
院長

今日はどうされましたか?

患者さん
患者さん

数日前からズキズキした痛みが始まりました。ずっと痛みが続いで眠れなかったので市販の痛み止めを飲んでいます。痛み止めを飲む前は、夜眠る時も痛みを感じて眠れない程でした。冷たい水を常に口に含んでいないといられませんでした。

石塚歯科医院院長
院長

数日前から突然激しい痛みを感じるなら、虫歯が進行している可能性があるかな?

お口の中を診察

お口の中をまずは視診し、現状を確認します。しかし目視だけでは虫歯の進行状況の最終判断を下すことはできません。虫歯はエナメル質の表層の一層下から生じるので、目視だけではわからないことが多いのです。

お口の中を診察
お口の中を診察

レントゲン撮影

デンタルレントゲン撮影

患歯がどの歯かを診断する為、レントゲン画像を用いた診断が必要と判断し、患者さんの同意を得てレントゲン撮影を行いました。

主訴とレントゲン画像からの診断

主訴とレントゲン画像からの診断
レントゲン撮影で判明した虫歯の進行

レントゲン画像から、虫歯が深く進行していたことが明らかになりました。これは患者さんの主訴である「ズキズキ痛む」という主訴と症状が合致します。

治療の説明

治療の説明
治療の説明

レントゲン画像から判断した虫歯の進行具合及び痛みの強さから根管治療が必要と判断しました。
症状をご説明し、患者さんには失活歯の問題もお伝えした上で、抜髄処置を行う同意が得られました。

抜髄処置

歯を削り、歯髄を露出させた後、ファイルと呼ばれる歯科治療器具を用いて細菌に感染した歯髄を取り除き、お薬で消毒し、根管充填を行いました。

Ni-Tiファイル
Ni-Tiファイル

この症例からわかること

この症例では、以下の点を考慮し抜髄処置が必要と判断しました。

もちろん失活歯にしてはならないという問題もありますが、症状・レントゲン画像から現時点で抜髄処置が必要と判断し、患者さんに根管治療についての同意書をいただいた上で抜髄治療を行いました。

あわせて読みたい歯科レントゲン画像で何がわかるのか?【画像診断の必要性】

治療を受ける方へ!歯科医師から説明を受ける際のアドバイス

ここでは、歯科医師の治療説明を受ける際のアドバイスをいくつか挙げます。

抜髄処置の前に症状を判断する

抜髄処置の前に症状を判断する

歯が痛い場合は、知覚過敏や咬んで痛いなどの鑑別診断が必要です。
ご自身がどのような状態か歯科医師にしっかり説明しましょう。

ご自身の目でレントゲンを確認しましょう

根管治療は非常に難しく、予後が悪く再根管治療を行わなくてはならないことも多くあります。
痛い→抜髄という治療法はできるだけ避けましょう。
ご自分の眼でレントゲン写真の透過像(黒く写っている)を確認しましょう。

ご自身の目でレントゲンを確認しましょう

症状によっては複数の治療法から選択できる場合があります

レントゲン撮影で歯に透過像(黒く写っている)があり、それが歯髄に接近している場合、抜髄になる可能性があります。
しかし、最近では露髄(歯髄の一部が露出して状態)したところにお薬を塗付し(直接覆罩法)抜髄をできるだけ行わない方法もあります。

何物にも代えられないご自身の天然歯

何物にも代えられないご自身の天然歯

当院には様々な方が来院されます。そのお口の状態は一つとして同じものがありません。しかし、治療を行う前に歯科医師としていつも思うのが、「もう2~3か月早く来院していれば歯や神経を残すことができるのに・・・」という苦々しい思いです。

早く原因がわかれば、その分治療の選択肢や歯を保存する可能性が大きくなると言っても過言ではありません。
「失って初めてわかる歯の大切さ」に毎日接しているからこそ声を大きくして「なるべく早く」「定期的に」来院してご自身の歯を大切にしていただきたいと心から願っています。

何物にも代えられないご自身の天然歯

当院では症状に応じてなるべく神経を残す治療法をご提案しています。鶴間・大和市・大和市近隣で歯の痛みでお悩みの方は是非石塚歯科医院へご相談下さい。

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