子供の歯ぎしりに治療は必要か?【お子さんの症状にお悩みの保護者向け】

コラム191221
石塚歯科医院院長
院長

こんにちは、大和市鶴間駅西口すぐの歯医者、石塚歯科医院 院長・石塚です。今回は子供の歯ぎしりについて取り上げます。

子供の歯ぎしりに治療は必要か?

お子さんが寝ている時に「キリキリ」「ジリジリ」「カタカタ」「ギリギリ」「キュツキュツ」と歯ぎしりをしているのに気付いたという保護者の方はいらっしゃいませんか?
一晩だけならたまたまだったのかな、とあまり深く気にならないかもしれません。しかし毎晩続いていると歯が削れてしまうのではないかと心配になってしまいますよね。

子供の歯ぎしりに治療は必要か?

そこで今回はお子さんの歯ぎしりについて解説します。

今回の記事はこんな方にお勧めです

  • お子さんが歯ぎしりをしているのに気付いた保護者の方
  • お子さんの歯ぎしりが続いていることにお悩みの保護者の方
  • 歯ぎしりでお子さんの歯が削れてしまうのではないかと不安な保護者の方

今回の記事でわかること

  • 歯ぎしりがお子さんに与える影響
  • 成長段階別のお子さんの歯ぎしりの症状
  • お子さんが歯ぎしりをする原因

歯ぎしりとは?

歯ぎしり

歯ぎしりは一般的に上下の歯がこすり合わさる症状のことを指します。数秒間の歯ぎしりを何度も繰り返したり、数十秒~1分程度と長い歯ぎしりが続くこともあります。その症状は個人によって様々です。
ほとんどの方は睡眠中の無意識の状態で行われる「体の癖」のようなものです。

歯ぎしりがもたらす影響

歯ぎしりはお口にどのような影響があるでしょうか?
保護者の方が最も気になるのは、子供が歯ぎしりを続けていて歯が削れてしまうのではないか?ということではないでしょうか。

歯ぎしりがもたらす影響

歯の構造と歯ぎしりの関係

歯の構造との関係

歯は歯髄の周辺を象牙質・エナメル質という非常に硬い組織で覆われています。普段咀嚼していて上下の歯がこすれるのを守る働きがあります。また、子供の歯ぎしりは大人の歯ぎしりを比べて力が弱いので、子供の歯ぎしりで歯が削れるのではないかという心配には及びません。

成長段階別・子供の歯ぎしりの症状

歯ぎしりは無意識に発生することもあり、そのメカニズムははっきりと明らかになっていません。大人の場合は心因的要因によるものが大部分、と言われていますが、子供の歯ぎしりはどうでしょうか?ここでは成長段階に分けて解説していきましょう。

成長段階別・子供の歯ぎしりの症状

乳児の場合の歯ぎしり

乳児の場合の歯ぎしり

生まれたばかりの赤ちゃんが寝ている時にミルクを飲んでいるかのように口を動かしたりしているのに気付いたことはありませんか?また、歯が生えてくるころはむずがゆくなってものを噛んだりするものです。
乳児の場合、寝ているお子さんを観察しているとキリキリいう小さな音はしなくても、顎を左右にこすり合わせていることがあります。歯が生えてくるむず痒さから無意識に顎を動かしています。歯ぎしりと同じ動作ですが、この場合は全く心配する必要はありません。

乳歯から永久歯への生え変わり期の歯ぎしり

乳歯から永久歯への生え変わり期の歯ぎしり

ちょうど歯が生え変わる5~7才位では乳児期に歯が生えてきてむず痒くなるのと同じような症状が見られます。そのため、歯を無意識にこすり合わせるキリキリという音を心配する保護者の方がいらっしゃるかもしれません。
この場合も基本的には成長過程の動作です。顎の成長を促したり、かみ合わせのバランスを整える効果があります。

では、歯医者に相談した方がよい歯ぎしりとはどういうものがあるでしょうか?

歯医者に相談した方がいい子供の歯ぎしり

お子さんの歯ぎしりは成長に伴うものと捉え、基本的に積極的な治療を行わず経過を観察していくことが多いです。しかし、以下のような症状を伴う場合は一度歯科医院にご相談した方が良いでしょう。

顎関節症の疑いがある場合

歯ぎしりの動作が長時間続くと気づかれた保護者の方はお子さんに顎の付け根の辺りが痛くないか聞いてみて下さい。
歯ぎしりの動作は顎の筋肉を緊張させることがあります。
顎関節に負担がかかることもあるので、一番近くで接している保護者の方が問いかけてあげて、お子さんの現在の状況を把握しましょう。

顎関節症

歯がぐらぐらしている場合

乳歯から永久歯への生え変わり期の歯ぎしり

生え変わった永久歯がぐらぐらするほど歯ぎしりが強く、長期的に続いている場合は一度歯科医にご相談下さい。

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歯並びが悪い場合

歯並びが悪く、特定の歯が強くあたってしまってキリキリとした音が生じることがあります。この場合は、将来的な歯並びも考慮して矯正治療をお勧めする場合があります。

歯並びが悪い場合

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子供の歯ぎしりの原因

ここまでご説明したように、歯ぎしりの原因は以下の理由が考えられます。

この2つについて解説していきましょう。

成長に伴う歯ぎしり

成長に伴うものは早急に治療を始めることはありません。数週間から数か月に渡って症状の経過を観察していきます。

成長に伴う歯ぎしり

ストレスから発生する歯ぎしり

ストレスから発生する歯ぎしり

子供もストレスなどにより歯ぎしりをする場合があります。
この場合は保護者の方がお子さんをよく観察したり、お子さんの話をじっくり聞いたりして日々のストレスを緩和してあげることで歯ぎしりの症状も和らいでいく場合があります。

子供の歯ぎしりの治療方法

診療台の上でお子さんに目を閉じていただき、仰向け、左向き、右向き、各々の状態で歯ぎしりをしていただきます。歯ぎしりの音がする部位を確定し、その状態で咬み合わせの調節を行います。
一回だけではなく、複数回に渡って行うこともあります。

子供の歯ぎしりの治療方法

来院前に保護者の方にご協力頂きたいこと

来院前に保護者の方にご協力頂きたいこと

歯ぎしりは基本的に就寝時に起きる現象で、来院時には症状を診察することができません。そのことを踏まえ、歯ぎしりのご相談で来院する前に、1~2週間お子さんが歯ぎしりをしていた時間・頻度や状況をメモしてご相談下さい。
詳しい症状とお子さんのお口の中の状況を診察して、診断をしていきます。

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過度に不安にならず冷静に歯ぎしりの現状把握を

お子さんのことですので保護者が心配されるのもよくわかります。子供の歯ぎしりの場合、その多くが成長に伴って徐々に症状が見られなくなるので、過度な心配は不要です。闇雲に不安になるよりは、気づいた時におこさんの歯ぎしりを記録して、冷静に症状を見極めていきましょう。

来院前に保護者の方にご協力頂きたいこと

当院では症状に応じた診断と患者さんにわかりやすいご説明を心がけています。鶴間・大和市・大和市近隣でお口の症状で悩みの保護者の方は是非石塚歯科医院へご相談下さい。

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